令和4年12月3日(土)、日本技術士会四国本部と共催で「第82回CPDセミナー・公開講座・防災講演会」をCOMS(コムズ)において開催いたしました。
セミナー48名・懇親会27名ものご参加を得て大いに賑わいました。
皆様、お忙しい中ありがとうございました。
———- 会次第 ———-
【開会】14:00 ~ 14:10
開会挨拶 (公社)日本技術士会四国本部 副本部長 須賀 幸一 氏
【公開講座】14:10 ~ 15:10
演 題:「ジオパークで地域を元気に」
講 師:四国西予ジオミュージアム館長 高橋 司 氏
【CPDセミナー】15:20 ~ 16:20
演 題:「繊維について」
講 師:平野技術士事務所 平野 繁 氏
【防災講演会】16:20 ~ 17:20
演 題:「防災気象情報と生活気象情報 ~近年の気象情報のうごき~」
講 師:松山地方気象台次長 川端 徳人 氏
【懇親会】18:00 ~ 20:00
———- 開催行事の概要 ———-
(日本技術士会四国本部 須賀副本部長の開会挨拶)
須賀副本部長からは、開会あいさつの後「技術士CPD制度」および「IPDの取り組み」についての説明がありました。
(公開講座)
演 題:「ジオパークで地域を元気に」
講 師:四国西予ジオミュージアム館長 高橋 司 氏
高橋館長からは、西予ジオパークについて講演をいただきました。西予市は科学的にも重要な四国から九州にかけて分布する黒瀬川構造帯が縦断しており城川町には地質館が設立されたとのことです。
その後、平成の市町村合併において、三瓶町・宇和町・野村町といった宇和海から四国カルストまでおよぶ広大な地域が1つの西予市として生まれ変わりました。
しかし、その地域性により市民の一体感が乏しいことから、合併後の地域に共通のものとして「西予ジオパーク構想」が生まれたとのお話でした。
西予ジオパークは黒瀬川構造帯に代表される「地質の多様性」のみにとどまらず、「地形と生態系の多様性」「人の暮らしと文化の多様性」をも包括する概念であり、2013年にユネスコに認定されたとのことです。
現在、四国西予ジオミュージアムも新たにオープンし、ジオパークを土台とした地域活性化の取り組みについてもご紹介いただきました。機会があればぜひ足を運んでみたいと思います。
(CPDセミナー)
演 題:「繊維について」
講 師:平野技術士事務所 平野 繁 氏
平野氏の講演では、繊維は自然由来の繊維(綿・麻・絹・羊毛)と人工的な合成繊維(ポリエステル・ナイロンなど)に分類されるとのご説明がありました。
世界の繊維生産については、近年中国の生産量が突出しており世界の50%以上を占めているとのことでした。尚、国内生産は年ごとに減少し現在は0.5%程度まで減少し、それに対して輸入は98%程度まで増加しているとのことです。
また、現在世界の人口増加による需要増に対して、化石資源に依存するポリエステル等の化繊における「カーボンニュートラル」が課題であり、リサイクルについても取り組みが行われているとのことです。
後半は繊維の生産方法について動画を用いて分かり易く説明していただきました。また、張力の高い炭素繊維やアラミド繊維等の高性能繊維の開発についてもご紹介していただきました。
高性能繊維は、各産業分野でも耳にすることも多く大変興味深い内容でした。
(防災講演会)
演 題:「防災気象情報と生活気象情報 ~近年の気象情報のうごき~」
講 師:松山地方気象台次長 川端 徳人 氏
川端氏の講演では、先ず普段の生活における気象情報についての説明がありました。気象庁ホームページの気象衛星ひまわり画像の説明と共に、線状降水帯発生の予測精度向上のため、次期気象衛星に搭載を検討している最新の観測技術等についてご紹介いただきました。
次に防災情報面からの気象情報についての講演に移り、防災気象情報と警戒レベルの対応、特別警報や警報の発表のタイミングについて具体的に詳しくご説明して頂きました。
現在ニュース等でよく目にするようになった「キキクル」(危険度分布)について、雨量のみを基準としているのではなく土壌雨量や表面雨量、流域雨量などの多要素から危険度分布を予測しているとのお話がありました。
また観測技術面においても点在する雨量計だけでは面的に対応できないため、レーダーを用いた解析雨量でメッシュが成り立っているとのことです。
その後、会場をえひめ共済会館に移動し恒例の懇親会・忘年会が開催されました。
愛媛県技術士会 岩佐副会長の開会あいさつの後、乾杯の音頭により懇親会が始まりました。
最後は愛媛県技術士会 吉村幹事のワールドカップ勝利を願って「ブラボー」の中締めにより懇親会も無事終了することができました。(皆様お疲れ様でした)
今後も、皆様の多数のご参加をお待ちしております。